====== CardMgr ======
====== はじめに ======
このツールは、Windows Mobile 5向けに作成された、カードのマウント・アンマウントなど、ストレージカードを操作するための**フリーソフト**です。miniSDカードなどの、挿抜に際して、明示的に、カードをマウント・アンマウントすることで、安全にカードを取り外し、また、挿入後の、カードの内容の整合を積極的にとることを目的としています。直接、システムの低レベル処理を呼び出します。この関係もあって、Win32ネイティブで作成されている上に、私自身の、Win32ネイティブ・スマートデバイス向けアプリの習作ともなっていますので、あまり、リッチなGUI機能を持っていません。徐々に拡張を施す予定ではありますが、要望等に、あまりお応えできないかもしれません。悪しからずよろしくお願いします。
なお、お決まりの文句ではありますが、本ソフトウェアの利用に伴う、いかなる損害も、当方は一切関知いたしません。システムのルートパーティションにあたる領域を取り外すことも可能となっています。そのような場合、最悪システムの破損を招く可能性もありますので、自己責任でご利用ください。
====== インストール ======
本ソフトウェアは、スマートデバイス向けのCAB形式で[[http://www.wildtree.jp/~araki/modules/mydownloads/singlefile.php?cid=11&lid=27|ココ]]にて提供されています。直接、デバイスにダウンロードするか、ActiveSyncなどで、デバイス側に転送し、開いてください。なお、実行に際して、.NET Comact Frameworkなどを特別に必要とはしません。単体で動作させることができます。
====== 操作 ======
インストールが終了すると、「スタート」→「プログラム」の下に、CardMgrというショートカットができていると思います。miniSDカードのアイコンです。これをクリックすれば、図のような画面が現れます。((最初は、一番上の行だけが存在する状態です。適宜'+'をタップしてツリーを展開してください。))
[[http://www.wildtree.jp/~araki/modules/bwiki/img/WZ3CardMgr0.PNG|{{http://www.wildtree.jp/~araki/modules/bwiki/img/WZ3CardMgr0.PNG}}]]
ここで、一番上のアイテムは、デバイス自身を示し、フォルダーのようなアイテムは、ストレージカードを、横向きのminiSDカードのアイコンは、カード内のパーティションをあらわしています。カードが半分突き刺さったようなエントリは、デバイスにマウントされており、ファイルマネージャなどからアクセス可能な状態にあります。miniSDカードがぽつんと描かれている場合には、パーティションはマウントされていないことを示しています。図の例では、DSK1:のPART0はマウントされていますが、NANDのPART0はマウントされていない状態にあります。((ちなみにDSK1:など、DSKで始まるカードは、miniSDなどのストレージカードで、NANDなどは内臓のフラッシュになります。当然構成はデバイスによって違います。))
ここで、操作したいパーティションをタップアンドホールドしてください。図のようなコンテキストメニューが現れます。
[[http://www.wildtree.jp/~araki/modules/bwiki/img/WZ3CardMgr1.PNG|{{http://www.wildtree.jp/~araki/modules/bwiki/img/WZ3CardMgr1.PNG}}]]
操作としては、マウント、アンマウント、そしてプロパティの表示があります。マウントされているパーティションに対しては、マウントが、未マウントの領域であれば、アンマウントがそれぞれ、グレイアウトしていて、選択できないようになっています。
操作を選べば、即時、実行されシステムの状態が更新されます。ただし、NANDのPART02などの**特殊なパーティションをアンマウント**しようとすると、**警告のダイアログ**が出ます。ここで、キャンセルを選べば操作は行なわれません。**このような行為**は、一般に不要なはずですし、また、**行なった場合にシステムが正しく動作できなくなる危険性を孕んでいます。**あえて行なわないことをお勧めします。
プロパティを選ぶと、そのパーティションと、それを含むデバイスに関する情報が表示されます。
[[http://www.wildtree.jp/~araki/modules/bwiki/img/WZ3CardMgr2.PNG|{{http://www.wildtree.jp/~araki/modules/bwiki/img/WZ3CardMgr2.PNG}}]]
例えば、W-ZERO3に刺した、miniSDカードは、'\miniSDカード'にマウントされていて、ブロックデバイスで、取り外し可能なデバイスとして認識されています。(取り外し可能メディアではない理由はよくわかりません。)
===== コマンドラインオプションによる操作 =====
CardMgrには次のオプションがあります。
CardMgr.EXE
SYNOPSIS:
CardMgr.EXE [-u|-m][-q[u|m]] [Partition Name]
-u ... Unmount device
-m ... Mount device
-q ... Quite mode
-qu ... Quiet on unmount
-qm ... Quite on Mount
(-qu -qm == -q)
コマンドラインオプションを指定した場合には、エラーおよび、操作結果についてのダイアログが出る以外は、GUIは表示されません。-qオプション使用時には、エラー以外のダイアログは出なくなります。指定されたデバイスの指定されたパーティションを指定されたようにマウントあるいはアンマウントします。パーティションの指定がない場合には、そのデバイスの最初のパーティションを操作します。-mまたは-uの指定がない場合には、現在の状態を反転します。つまりマウント中であればアンマウントし、マウントされていなければマウントします。
"\Program Files\CardMgr\CardMgr.EXE" -q DSK1:
のような、ショートカットを作っておいて、どれかのボタンにマッピングしておくと、ワンボタンで、W-ZERO3のminiSDカードをマウント/アンマウントします。(トグル動作)
====== 更新履歴 ======
* 0.96
* -qu/-qm オプションの追加(Thanks to Kumanekoさん)
* 0.95
* コマンドラインオプションによる操作の追加
* 0.91
* プロパティ画面に情報を追加
* 起動ファイル名の修正
* ダイアログ画面の修正
* 0.90 公開
====== 謝辞 ======
Windowsのプログラミングは、Win3.1の頃以来という、原始人のような私に、さまざまなヒントと助言を下さった、[[http://skmk.seesaa.net/|シェクまくさん]]に感謝します。
また、このプログラムは、Windows Mobile 5.0 SDKに含まれる、DirTreeを雛形として作成しています。有用なサンプルを提供してくださった、マイクロソフトに感謝します。
そして、最後に、本プログラムを、利用してくださっているあなたに、感謝いたします。ユーザがいて、反響があることが、私のモチベーションです。ありがとうございます。
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