玄人志向から販売されているNASキット。玄箱/玄箱HGよりも、より、Linux端末としての色合いを強めている。CPUはPowerPCベースだった玄箱/玄箱HGと異なり、ARM9ベースとなっている。
玄箱/PROは、Lenny (Debian GNU/Linux 5.0)以降のDebianのディストリビューションで正式にサポートされているので、インストールそのものの難易度はかなり低い。とはいえ、試行錯誤が必要になる場合もあるので、シリアルコンソールを使えるようにしておいた方が安全。シリアルコンソールを有効にするには、SCON-KIT/PROが便利だが、玄箱/PROの基板上のUART0に直接ピンヘッダを半田付けする必要があり、しかも、コレを以て、一年ある保証が無効になるので、どちらが「安全」なのかはさっぱりだが。
とにもかくにも、HDDをつないで、シリアルコンソール1)をつないで、電源投入すれば、システムが起動する。ブートシーケンスの最後に、サングラス男のAAが出て、ログインプロンプトになる。
さて、Debianをインストールするには、インターネットへの接続と、ftp://ftp.debian.org/debian/dists/lenny/main/installer-armel/current/images/orion5x/netboot/buffalo/kuroboxpro から持ってきた、uImage.buffalo, initrd.buffaro, config-debianという三つのファイルが必要。HDDをfdisk/mkfs.ext2 で初期化して、config-debianを走らせるだけ、という感じだが、この辺りの下りを全部やってくれるスクリプトと、解説とが、エレキジャックのサイトにあるのでそれを利用させてもらうといいだろう。
指示通り、debian-lenny.tar.gzを、LAN上のどれかのマシンから、\\kurobox-pro\mtd device\ に、コピーして、玄箱/PROにログインした後、/mnt/mtd へ行き、ファイルを展開する。
展開したら、uImage.buffalo, initrd.buffalo, および、debian-configを最新版に差し替える。直接、ダウンロードしてもいいし、 \\kurobox-pro\mtd device\に別のマシンからコピーしてもいいだろう。
ここで、最新版に入れ替えておかないと、あとで、インストーラを起動した後、ftpサイトから、カーネルモジュールなどをダウンロードしようとしたところで失敗してしまう。必ず最新版に更新してから、インストールスクリプト-InitDisk1.sh-を起動してインストールを開始する。