iRiverのHDDプレイヤ、H320を購入し利用し始めました。
機能的な部分、また、対応フォーマットの豊富さなどは気に入っているのですが、とにかく問題なのは貧相なマニュアルです。ページ数は十分にあるのに、内容はぺらぺら。何しろ、どうやって音楽ファイルを転送するのか、また、ID3タグを利用したDBが構築できるとあるのにその方法などへの言及が皆無といってよいのです。
これでは使い物になりません。あれこれ試行錯誤を行なったりウェブで情報を収集して判ったことを、覚書としてここに綴っていき、貧相なマニュアルを補完しようと思います。
音楽ファイルの転送は、直接、USB経由で接続したH320に、音楽ファイルをコピーすることで行ないます。つまり、多くのプレイヤのように、特別なツールを必要とはしません。H300シリーズは、USBマスストレージクラスのデバイスとして認識されるので、Windows以外でも、たとえばLinuxなどから、音楽ファイルを転送することも出来ます。
音楽ファイルのフォーマットとしては、MP3のほかにOgg Vorbisや、WMA、WAVなど広範なフォーマットをサポートしていますので、Exact Audio Copy + LAMEだとか、grip + 午後のこ〜だなどの組み合わせで作成したファイルを用いることが出来ます。
ファイルの位置は、基本的に任意で構わないようですが、後述のDBを利用する場合には、\RECORD, \TEXT, \PICTUREの特定用途ディレクトリの下には置いてはいけません。これらのディレクトリの下のファイルやディレクトリはDB構築の対象から外されるようです。
DBの構築は Windows 上で行なう必要があります。構築には H Maneger を利用します。説明書には「Windows98/SE以外では特に導入の必要がない」とされている、添付ディスクからインストールされる物件です。
とにかく、H Manager をインストールして、マイコンピュータ上のH320のアイコンを右クリックしましょう。メニューに「Update DB File」というエントリが現れると思いますので、それをクリックしましょう。これでDBが作られます。1)
但し、スキャンされる音楽ファイルは、特定のディレクトリ以外に配置する必要があります。特定のディレクトリとは、システムであらかじめ用途が決まっているらしい、\RECORD, \TEXT, \PICTUREのことです。うっかり、(CDから)録音したファイルだから、とRECORDの下にファイルを作ってしまったら、全くH Managerから認識されませんでした。2)
プレイリストは、Winampなどが作成する、いわゆるW3U形式のものが利用出来ます。作成したプレイリストの内容を、メモ帳などで確認し、パスの情報が、H320上のものと合致していることを確認してから、H320に転送します。あるいは直接、H320上のファイルをWinampのライブラリに追加して、H320上にプレイリストをダイレクトに作成してもいいかもしれません。(未確認)
いずれにしても、プレイリストを配置したら、A-Bボタンを短く押せば、プレイリストの一覧が現れます。あとは、利用したいプレイリストを選択すれば完了です。
標準でついてくるリモコンは、ほかのiRiverのデバイスについているものに比べて著しく機能が劣ります。装備されているのは、ボリューム調整、再生・一時停止(兼電源ON)と送り(長押しで早送り)、戻し(長押しで巻き戻し)だけです。20GBからのストレージを持つデバイス用としては相当に貧弱な機能しか持ち合わせていません。従って、曲を選んだり、構築したデータベースから、アーティストやアルバム、ジャンルを選ぶ時、また、インストールしたプレイリストを使うときには、本体を取り出して、本体側のボタンで操作する必要があります。
使いにくい、これではあまりに使いにくい……。オプションとしてH300シリーズ用の、多機能リモコンが将来的には発売されるかもしれない……らしいのですが、そんなのを待ってはいられません。
幸い(?)収集した情報によれば、他機種用の多機能リモコンも(一部機能しないものがあるものの3))どうやら流用可能らしいのです。iRiverのショッピングコーナにて、様々なデバイス用の多機能リモコンが販売されていますので、思い切って、この中から iMP-550専用リモートコントロール(ブラック)というのを、見た目で選びました
結果は、実用上問題なく利用できるレベルの互換性があることが判りました。もちろん、メーカ保証外ですので、at your own riskでの利用になりますが、これがあるとないとでは全く使い勝手が違います。
送料込みで4,500円弱になりますが、逆にこれだけの追加投資が必要だと見ておくほうがいいかと思います(というくらいにないと困ります)
バージョン1.20Jから、動画の再生がサポートされました。
追加された機能 H300シリーズの動画再生機能が追加されました。 対応する動画のフォーマットは以下の通りです。 [ビデオ] ファイル形式: AVI コーデック: XviD MPEG4 (XviD 1.0.2コーデック推奨) 解像度: 220 x 176のみ フレームレート:最大10fps ビットレート:最大500Kbps (450Kbps以下推奨) [オーディオ] コーデック: MP3 ビットレート: 128Kbps, 44.1KHz - 動画再生中にはSRS機能はご利用いただけません。 - A-Bリピート機能には対応しておりません。 - PLAY、STOP、PAUSE、STUDY MODEがご利用いただけます。 - H300の動画コーデックはXviD 1.0.2コーデックを元に開発されております ので古いバージョンのコーデックでは動画の再生に動画と音声がずれたり 再生が停止してしまうなどの問題が起こることがござます。 - 動画再生中にはTEXT VIEW機能はご利用いただけません。 - 動画ファイルの再生時間は1時間40分以下ご利用下さい。それ以上の場合 は動画ファイルを分割してご利用ください。 - 字幕ファイルはサポートしておりません。 - コンバータプログラムは提供いたしておりません。 - 動画再生時(XviD(v.1.0.2) 10fps, 450Kbps, MP3 44.1KHz,128Kbpsの場合)、 バッテリでの再生時間は約4時間となります。
製品に同梱のユーティリティです。インストールすると、iRiverデバイスを右クリックしてUpdate DB Fileコマンドが使えるようになります。
iRiverの総合サポート窓口からダウンロードできるユーティリティです。CDからOgg vorbis 形式へのリッピングに対応しています。
iHP toolは、詳細なエラーレポートが見られる、DBユーティリティです。H.Managerが出力するエラーレポートは、Failure などという味気ないもので、どのファイルが具体的に問題だったのかを通知してくれません。
このユーティリティを使ってDBを作成させると、詳細なエラーレポートが得られるので、問題を修正することが可能になります。一般的にはタグの形式や長さ、ファイル名の長さなどがエラーの原因となります。
iTunesは、iPodのためだけにあるわけではありません。非常に高機能なMP3ファイルの管理ツールとして利用できます。プレイリストもH300シリーズで利用できるようです。MP3のタグはV2.4形式にしないとうまくH300側で認識されないという話ですが確認していません。
Exact Audio Copy(EAC)は、CDに収録された音を忠実にリッピングしてくれるツールです。音を重視しているのでリッピング速度は低速です。またMP3化するにはLAMEのWindows向けの実装を使うなどする必要があります。
また、日本語freedbも使えるのでID3タグの生成の手間が省けます。
iRiver H300 DBは、MP3/Ogg vorbisしかサポートしていない、H.Managerと異なり、WMAファイルからもタグ情報を抽出し、DBを構築することができるユーティリティです。WMA形式で音楽ファイルをお持ちの方には必携です。