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Tinker Board
概要
Tinker BoardはASUSが販売するSBCで、Raspberry Piとサイズ、コネクタ配置、GPIOのピン配置で互換性がある。
CPUは1.8GHzの4コア、メモリがDDR3 2GBと、Raspberry Pi2に対して、倍ずつになっている。
一般的に、静電気防止フィルムでくるまれただけでほぼむき出しで売られている Raspberry Piと異なり、箱入りで売られている。
コネクタ類のレイアウトはRaspberry Pi Model Bとコンパチだが、若干オーディオピンジャックが細い。CPUはヒートスプレッダが乗っていて、さらに、剣山状のヒートシンクが同梱されてきている。
Bluetooth、WiFiを搭載している。 技適取得済みなので国内での使用にも問題はない。
OS
公式のOSとして、Debian GNU/Linux ベースのものと、Androidベースのものがある。 我が家では、とりあえず Debian GNU/Linux ベースのものを導入する。
製品のオフィシャルページにあるものは最新ではないので、最新版を、ここから入手する。
イメージはWin32DiskImagerを使って、microSDカードに焼きこむ。
NOOBSとは異なり、FAT32でフォーマットされている必要はなく、32GB超のmicroSDでも問題なく扱うことができる。
イメージを焼いたmicroSDカードをスロットに入れて、Tinker Boardを起動すると、すぐにユーザ linaro がログインした状態のデスクトップが表示される。
この状態からすぐに使い始めることができるが、ユーザ linaroは、パスワードが linaroであり、かつ、sudo をパスワードなしで実行可能な権限を与えられているため、このユーザをロックするため、新しいユーザを作成する必要がある。 GUIから追加してもいいし、ターミナルから、useradd してもいいだろう。 作成したユーザに強固なパスワードと、sudo権限(sudo グループに追加すればいいだろう)を与えたら、linaroはロックしてしまおう。
$ sudo passwd -l linaro
なお、sudoersの設定も変更して、sudo グループへのパスワードなしでの sudo 実行権限ははずすべきだろう。 面倒でもパスワードを入力させたほうがいいだろう。
なお、起動時にlinaroでログインする設定は、GUIまたは tinker-config で無効にすることができるので、これもあわせて行っておく。
タイムゾーンやロケールも、同じGUIまたはコマンドから変更できるので、必要に応じて変更しておく。
時刻をNTPによって自動同期させるためには、ntpをインストールする必要がある。
$ sudo apt install ntp
インストールされると、時刻を自動同期するように設定が変更されるので特に、GUIや tinker-configを使う必要はない。